打ち放しコンクリート補修・特殊塗装

■ 打ち放しコンクリートとは

「打ち放しコンクリート」とは、RC(鉄筋コンクリート造)やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)の建物における仕上げ方の一つです。構造体であるコンクリートを見せる形で仕上げたもので、型枠にコンクリートを流し込んで硬化させ、型枠を外した後に耐水性を向上させる目的で外壁へ撥水剤を塗布しています。

RC・SRCの集合住宅は外壁や隣戸との境の界壁をコンクリートでつくりますが、専有部分内の間仕切り壁は石膏ボードであるため、壁紙や塗料による仕上げが一般的。そのため、打ち放しコンクリートのマンションであっても、すべての壁がそのような仕上がりになっているわけではなく、一部の壁のみ打ち放しコンクリートになっています。

また、外壁側と内壁側のどちらかを打ち放しコンクリート仕上げとし、外壁をタイル仕上げ、もしくは内壁をクロス張りや塗装仕上げとした建物もあります。

■ 打ち放しコンクリートのメリット

打ち放しコンクリート仕上げは、コンクリート構造物独特の素材感に優れており、曲線の壁を設けたり、ガラスブロックを埋め込んだりしているデザインにこだわった物件もあります。

コンクリート独特の風合いは、ステンレスやアルミなどの金属、ガラスといった素材のみならず、木製の家具とも調和。スタイリッシュでおしゃれな住まいを実現したい人には向いているでしょう。

磁器タイル等で表面仕上げを行わないため、建物管理をする際の表面仕上げ材の剥落等は心配いりません。

■ 打ち放しコンクリートの補修

仕上げが適切に行われなかった打ち放しコンクリートの表面は、環境の影響を多大に受けるため、時間の経過とともに劣化が進み、様々な症状が発生するおそれも。
これらの症状を解消するだけでなく、メンテナンス後の新たな劣化の発生を長期間最小限に抑えることが重要となります。

【補修方法】

・中性化の進行を止めるため、コンクリートの耐久性を向上させる
・表面を整え、新築時の美観を回復させる
・剥離や白華現象などの補修を行う
・コーティングを施し、耐水性を向上させる

また、打ち放しコンクリートの本来の機能や美しさをなるべく持続させるためにも、新築時に的確な仕上げ処理を行い、症状が発生するよりも前に初回のメンテナンスを施すことにより、効率的でより効果のある修繕を施すことが可能です。

■特殊塗装

壁面などに指定の色でムラなく均一に塗っていく一般的な塗装とは異なり、塗面そのものの素材とは異なる印象に仕上げるのが特殊塗装の目的。
木目模様・左官模様といった描写や、まるで経年劣化によってできたような色のカスレをリアルに表現するなど、ビルやオフィスなどをはじめ、デザイン性の高い建物の改修などでも用いられている塗装技術です。

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